つらさは忘れた頃にやってくる

忙しくつらい時期は過ぎ去り、充実した日々を過ごしているはずなのに、原因不明の不調やガンを発症するというのは珍しくありません。

つらい日々を何とかやり過ごしたつもりでも、体への負担が大きかった場合は、緊張やストレスが緩んだ頃に回復スイッチが入るので、忘れた頃に不調に見舞われるのです。

不調は回復過程の一種ともいえ、身近でわかりやすいのは、年末などのお休みに入ると風邪をひくなどの症状。
忙しい師走を駆け抜けた疲れが、休みに入ってほっとしたところで、一気にあふれだす感じで、風邪による高熱で体がリセットされる場合も多いですね。

 

人によって回復スイッチは異なり、忙しさの直後につらさがやってくる人もいれば、数年前のつらい時期を忘れた頃にあらわれる人もいます。

症状も風邪で済む程度のものもあれば、自律神経の乱れや生理の不調、がんやめまいなど、病院のお世話になるほどの場合もあります。

つらかった期間が長かったり、体の負担が大きかったほど、症状も大きくあらわれ、回復にも時間が掛かります。

「忘れたいほどの数年前のつらさが何故今頃?」と嘆きたくもなりますが、それだけ自分の体に負担をかけていたことを認め、無理して頑張っていた体を労ってあげることが大切。

やる気のなさや喪失感で、自分自身にがっかりしてしまい、無理に奮い立たせようとしてしまいがちですが、この不調の時期を焦って過ごすか、長い人生のほんの少しの休息時間ととらえるかで、今後の人生を大きく左右します。

ただ寄り添って過ごしても、つらかった期間と同じくらい回復には時間が掛かりますが、じたばた過ごすともっと長引くことになります。

長い人生を考えれば数年なんてあっという間。
随分前のことのように感じても、子供の頃のココロの傷が一生ものになることなどを考えると、過去のつらい経験のつけは、いつ回って来てもおかしくないということ。

不調は、これまでの生き方、体の使い方の間違いを正すチャンスでもあります。
体にどれだけ負担が掛かるかわかっていても、やらなければいけない時もありますが、大抵は自分の体を知らないことで起きてしまうキャパオーバーです。

自分のことをもっとよく知り、今後もっと充実して過ごすためのチャンスでもあるので、特に自律神経やココロにまで症状が出てしまった場合は、焦らず余裕を持ってゆっくり過ごすことが何より大切になります。